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August 10, 2008

ピン芸人ブームとCGM隆盛

久々に「エンタの神様」を見た。ピン芸人ブームは、まだ続いているらしい。

ピン芸人ブームが始まった頃から、何となく「ネタの在り方が何かに似ている」と思っていたのだが、今日見て分かった。ウェブログやmixi日記、ミニブログなどで垂れ流される「ちょっとだけ面白い独り言」だ。

ピン芸人のネタは、CGMの人気コンテンツに似ている。

これを敷衍すると、現代は、他人の「共感できるがすぐに忘れられる独り言」を、消費材としてのエンターテイメントとして求めている、ということになる。

深くは共感したくない。考え込むと面倒くさいから。「ああ、あるある」くらいで笑って終わらせて、スイッチを切ったら忘れてしまう程度の、小さなシンパシー。

「群欲」という本能を持つ人間は、「共感」することによって安心感を得る。「自分だけでは無い」と。

地域の小さなコミュニティが崩壊し、労働(”仕事”というと聞こえは良いが、実は”労働”である。言葉による美化にすぎん)に生活を支配され、身近に安心できるコミュニケーションを無くした人達の流れ着く先が、インターネットやテレビで垂れ流される「ちょっとした共感」なのだ。

「共感」に対するニーズすら、二極化している、という見方もできるかもしれない。

疲れない程度の共感は、テレビやネットで「無料で消費」し、深い共感は、CDやDVDおよびネットの有料コンテンツで「有償で消費」する。中庸の共感が存在しないというところは、情報化が進んだ「現代」の特徴ではないかと思う。

この状況を、コンテンツプロバイダーの視点で考えるなら、細分化される「深い共感」へのニーズにどう応えるのかが生き残りのための答えだということである。「ニコニコ動画」のドワンゴが有料ポイント制を開始し、コンテンツ課金への道へ乗り出した。

2チャンネルという「小さな共感」の場で飛躍したひろゆき氏が、どのように「深い共感」に切り込んで行くのか、非常に興味深い点である。


ところで、そもそも「共感」は消費材なのか?


小説も、マンガも、映画も、読者・視聴者といった、メッセージの受け手からの共感を得なければ成立しない。そういう意味で、太古の昔から「共感」は消費材である。

このブログもそう。

ただ、一応、職業柄、ちょっと深めの共感を得ることができたら嬉しいなあ、と思う次第である。

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