退役軍人の自殺は一般人の約2倍=米調査
ちょっと古いニュースになるが、今年の6月22日にカナダで報道されたニュース。時事通信が配信していた。
調査は、ポートランド州立大のカプラン教授を中心に、軍に所属したことのないグループ約21万6千人と1917年から94年までの間に兵役についたことのある退役軍人約10万4千人の二つのグループを対象に行われた。退役軍人のグループの内訳は、2度の世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、第1次の湾岸戦争に軍務に就いた元戦闘員である。
2つのグループを対象に、86年から97年までの12年に渡り追跡調査を実施し、その間の自殺者数は508人だったという。自殺者の内訳は、退役軍人が197人で、軍未経験者が311人である。
調査対象となった、戦闘未経験者群と退役軍人群の比率は約2.1:1。各グループの自殺率はそれぞれ0.14%と0.18%となる。
調査では、このデータに、さらに年齢や軍での服務期間、健康状態などの要素を加味して分析。すると、退役軍
人の自殺率は軍未経験者の2.13倍という結果が出たそうだ。
調査は、今後、アフガン戦争、イラク戦争の退役軍人への長期的な精神的ケアの必要性を指摘している。
ちなみに、詳しい研究結果は下記。私も全文は読んでないけど。時間のあるときにでも読もうかな。
Suicide among male veterans: a prospective populationbased study
Mark S Kaplan, Nathalie Huguet, Bentson H McFarland, Jason T Newsom
veterans(退役軍人)のPTSDをテーマにした映画は、1960年代後半から70年代にかけて制作されたアメリカン・ニューシネマにも多く見られる。
私が見ただけで、「真夜中のカーボーイ」「タクシードライバー
」「ディアハンター
」なんかがそうだ。
「イージー・ライダー」もそうだったっけ?
いずれにせよ、戦争が、戦場が、戦闘が、そこに居合わせた人間に与える心の傷は深い。兵士だけじゃない。戦場に住まわざるを得ない子ども達や、その親にも。
アメリカやイギリス、カナダといった国は、国が退役軍人のケアをしてくれる。今、戦火に燃えるバグダッドやアフガニスタンの屋根の下で震えている子ども達のケアは、一体誰がしてくれるの?
自衛隊も、イラクに上陸して、「非戦闘地域」で活動をしている。とはいえ、自爆テロは耐えない。自衛隊にどれだけの犠牲者が出ているのか知らないけれど、そこにいる限り、毎日のように運ばれてくる同盟国軍の遺体袋は目にすることだろう。
国は、イラクに派遣した自衛隊員の復帰後の精神的ケアをちゃんと考えてくれているのだろうか。
戦争なんて、しないにこしたことはないんだけどね。
でも、「無いほうが良い」からといって、今在るものを「無いこと」にはできない。
冒頭の調査を、他山の石とし、政府がイラクに送り込んだ自衛隊員の復帰後の精神的ケアをしっかりしてくれることを望む。


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